ハザードマップの「色」で諦めない。戸田・川口の現場を知る実務家が語る、水害リスクからアパートと入居者を守る“一歩踏み込んだ”防衛策の画像

ハザードマップの「色」で諦めない。戸田・川口の現場を知る実務家が語る、水害リスクからアパートと入居者を守る“一歩踏み込んだ”防衛策

賃貸管理

市ヶ谷 和親

筆者 市ヶ谷 和親

不動産キャリア23年

真心を込めて、明るく楽しく一生懸命取り組みます。


皆さま、こんにちは。オルテ地所開発の市ヶ谷です。

近年、毎年のように全国各地を襲う激甚な気象災害。テレビのニュースで街が冠水している映像を見るたびに、地主様や大家様から「戸田や川口も荒川が近いから、本当に人ごとじゃないよね」「うちのアパートはハザードマップでどっぷり色がついているから、もしもの時はもう諦めるしかないのかな……」という、切実で、どこか諦めに近いお声を伺うことが本当に増えました。

確かに、私たちが暮らすこのエリアは利便性が高い反面、水害リスクへの備えは避けて通れない一帯です。しかし、数多くの物件を預かり、現場の最前線で建物の構造や修繕と向き合ってきた私からお伝えしたいのは、「ハザードマップの枠の中にいるからこそ、手遅れになる前にやれる具体的で泥臭い防衛策が山ほどある」ということです。

大家様にとって大切な資産であり、入居者様にとってはかけがえのない生活の舞台を、ただ運を天に任せて放置するわけにはいきません。現場のプロの視点から、本当に意味のある「減災」のリアルをお話しします。

■ 建物が受ける最大の致命傷は「お部屋の浸水」ではない

多くの大家様は、水害と聞くと「1階のお部屋に水が入って、床や壁を全部張り替えなければならなくなること」を一番に心配されます。もちろんそれも甚大な被害ですが、実は賃貸経営において、それ以上に【一発で経営の息の根を止めかねない致命傷】が別にあります。

それが、「共有部にある電気設備(受配電盤やキュービクル、電気メーター、給水ポンプ)の冠水」です。

想像してみてください。たとえアパートが2階建てや3つの階数があり、2階以上のお部屋は1ミリも水に浸かっていなかったとしても、1階の足元にある電気の心臓部が一度水に浸かってしまえば、建物全体が一瞬にして「停電・断水」します。
現代の生活において、電気と水が止まった部屋に住み続けることはできません。復旧までに数週間、最悪の場合は数ヶ月の時間がかかり、その間、被害を受けていないはずの上層階の入居者様も含めて、全員が避難生活を余儀なくされます。

その結果起きるのは、入居者様からの怒りのクレーム、一斉退去による空室の続出、そして「なぜ事前に対策をしていなかったのか」という管理責任を問われる、多大な損害賠償リスクです。お部屋の修繕費だけでなく、家賃収入が完全に途絶えた状態で、これだけの重荷を大家様一人が背負うことになってしまうのです。

■ 現場で今すぐ打てる、3つの「先回り防衛策」

では、私たちは具体的にどう動けばいいのでしょうか。私はいつも大家様と現場の物件の前に立ち、以下の3つのポイントを一緒に確認しています。

1. 電気の心臓部を「水線」より上に逃がす:
次の設備更新やリフォームのタイミング、あるいは外壁塗装の足場を組む機会に合わせて、地上から低い位置にある電気メーターや配電盤、給水ポンプの制御盤を、予想浸水深よりも高い位置(2階の共用廊下側など)へ移設できないか、地元の信頼できる電気職人さんとシミュレーションを重ねます。これだけで、建物全体の完全麻痺という最悪のシナリオは回避できます。

2. 「水の侵入経路」に物理的な蓋をする:
エントランスや1階居室の玄関、半地下の駐車場など、水が真っ先に流れ込んでくる場所を特定し、そこに合わせたサイズの「着脱式止水板」や、破れにくく扱いやすい最新の「吸水性土嚢(どのう)」を、あらかじめ物件の共用物置などに配備しておきます。大雨の警戒情報が出た段階で、私たちが現場へ駆けつけて数分で設置できる体制を整えておくことが、被害を最小限に抑える分かれ道です。

3. 入居者様との間に「安心のライン」を引いておく:
これが最も重要かもしれません。日頃からの巡回や更新の手続きを通じて、入居者様全員に「このアパートのハザード情報」と「いざという時の避難場所」を書面で丁寧にお伝えしておきます。「大家さんとオルテ地所開発は、ここまで自分たちの安全を考えてくれているんだ」という安心感は、ネット上のスペック比較では絶対に崩せない、物件の強力な「ブランド」になります。

■ 不動産の向こう側にある「日常」を守り抜くために

水害対策は、決してお金をかけて建物を要塞にすることではありません。
「もし自分の家族がここに住んでいたら、今何をしておいてほしいか」を泥臭く想像し、動けるうちに行動を起こすことです。

「うちの物件の配電盤、どこにあるか分からないな」「もしもの時、うちのエリアはどれくらい水が来るんだろう」
そう不安に思われたら、ぜひ私を呼んでください。ハザードマップを片手に、私が直接あなたの物件の現場へ伺い、プロの目で「ここだけは今すぐ守りましょう」という、血の通った減災プランを一緒に作らせていただきます。

将来の選択肢を、今のうちに一緒に整理していきましょう。
相続や不動産に関する小さなお悩みやご不安は、どうぞお気軽にオルテ地所開発までお問い合わせください。

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