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月々の返済が安い=安心? 住宅ローンで見落としたくない『将来の負担』

売買

森 健

筆者 森 健

不動産キャリア9年

不動産の購入や売却を検討する際、専門的なこと、難しいことが多々あります。そんな時に頼りになれるようサポート致します。

「毎月の住宅ローンの返済はいくらになるんだろう?」
ということではないでしょうか。

最近では、住宅価格の上昇などを背景に、少しでも毎月の返済額を抑えながら住宅を購入するための、新しい住宅ローンも登場しています。

その一つが、「期日一括返済併用型住宅ローン」です。

月々の返済額を抑えられるという点では、魅力的に感じる方もいるかもしれません。

しかし、私たちは不動産を購入することを考えている方に、あえて一つ問いかけたいと思います。

「そこまでして、今、その住宅を買う必要がありますか?」


月々の返済額が抑えられるという魅力


期日一括返済併用型住宅ローンは、借入金の一部を毎月少しずつ返済するのではなく、将来の決められた期日にまとめて返済する仕組みを取り入れた住宅ローンです。

そのため、一般的な住宅ローンと比べて、月々の返済額を抑えられる可能性があります。

例えば、住宅価格が上がっている中で、
「この家が欲しい。でも、通常の住宅ローンでは毎月の返済が少し厳しい……」
という場合、一つの選択肢になるかもしれません。

実際に、ドコモSMTBネット銀行では2026年6月から「期日一括返済併用型住宅ローン」の取り扱いが始まっており、このような新しい考え方が出てきているのです。


「最後に返すお金」が残ります


ここが、この住宅ローンを考えるうえで最も重要なポイントです。
毎月の返済額を抑えられる一方で、借入金の一部は最後まで残ります。
つまり、
「毎月の返済が楽になる」=「住宅ローンの負担が軽くなる」
ということではありません。

むしろ、
「今の負担を軽くする代わりに、将来に返済を残している」
と考えたほうが分かりやすいでしょう。

では、そのお金を将来どうやって返すのでしょうか。
自己資金を準備? それとも、住宅を売却して返済? あるいは、別の方法?
ここまで考えてから利用する必要があります。


「将来、家を売ればいい」は本当に大丈夫?


このローンを検討する際、将来の住宅の売却を一つの方法として考える方もいると思います。

例えば、
「10年くらい住んだら売却しよう」
「この場所なら将来も価格が落ちにくいだろう」
「売却すれば残った住宅ローンを返済できるだろう」
という考え方です。

もちろん、その可能性はあります。しかし、10年後の不動産価格を正確に予測することは誰にもできません。

人口や街の変化、金利、住宅の供給状況、建物の築年数など、さまざまな要因によって不動産価格は変わります。購入時には「価値が落ちにくい」と思っていた住宅でも、10年後に同じ価格で売れるとは限りません。もし、売却価格より住宅ローンの残高のほうが大きければ、差額を自己資金などで補う必要があります。

つまり、「将来、売れば返せる」ことと「将来、必ず返せる」ことは違います。



20~30歳代の方には、もう一つ考えてほしいこと


これから住宅を購入する20~30歳代の方は、まだまだ人生の変化が多い時期です。結婚、出産、子育て、転職、転勤、独立など、これから生活環境が大きく変わる可能性があります。今は夫婦共働きで問題なく返済できても、子供の出産や転職、生活スタイルの変化などによって、月々の支出の増加することは珍しくありません。

だからこそ、住宅ローンは、「今の自分が払えるか」だけではなく、「これからの自分も払い続けられるか」という視点で考えてほしいのです。


「買える家」と「買っていい家」は違います


住宅ローンの審査に通り、金融機関から希望額を借りられた。毎月の返済額も、今の家賃とそれほど変わらない。そうなると、「この家なら買える」と思ってしまうかもしれません。

でも、「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は違います。

そしてもう一つ、「借りられるから買う」と「本当に今買う必要がある」は別の話です。

ここは、私たち不動産業者も、お客様にきちんとお伝えしなければならない部分だと考えています。

住宅ローンの選択肢が増えることは、悪いことではありません
もちろん、期日一括返済併用型住宅ローンそのものを否定しているわけではありません。
住宅ローンの選択肢が増えることは、住宅を購入する方にとってメリットでもあります。

将来の資産形成や住み替えなど、しっかりとした計画を持って利用するのであれば、適している方もいるでしょう。

大切なのは、「月々の返済額が少ないから」という理由だけで選ばないこと。

そして、このローンを使ってまで、この住宅を今買う必要があるのか?を一度考えてみることです。



私たちが大切にしたいこと


不動産業者という立場では、住宅を購入していただくことが一つの仕事です。
だからこそ、
「この物件を買いましょう」
とおすすめするだけではなく、
「本当に今、買う必要がありますか?」
とお客様にお伝えすることも、私たちの大切な仕事だと考えています。

住宅購入は、多くの方にとって人生で最も大きな買い物の一つです。
「せっかくなら、少しでも良い家に住みたい」
「今しか買えないかもしれない」
そう思う気持ちはよく分かります。

でも、住宅は購入して終わりではなく、ここからがスタートです。その家で、これから何十年と生活していくことになります。

だからこそ、
「いくらの家が買えるか」ではなく、
「どんな暮らしをしたいのか」

そして、
「その暮らしのために、本当にこの金額を借りる必要があるのか」
を考えてみてください。

住宅ローンは人生を豊かにするための一つの手段です。住宅ローンのために、人生を合わせることになってしまってはいけません。

私たちオルテ地所開発株式会社は、不動産を購入することだけではなく、購入した後も安心して暮らしていけることまで考えたご提案を大切にしています。住宅の購入や住宅ローンについて不安や疑問を持っている方は是非お問い合わせください。一緒に最適な方法を見つけていきましょう。


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