おとり広告は誰のため?
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会の調査結果によると、住宅ポータルサイトに登録されている売買物件のうち、おとり広告の可能性が極めて高いと思料されるケースが、物件数ベースで6.9%(いずれも中古マンション)、事業者ベースで37%になると発表しました。
1.おとり広告とは
不動産業界における「おとり広告」とは、実際に販売していない、もしくは販売が終了した不動産をあたかも売り出されているように広告し、問い合わせをしてきたお客様に対して別の不動産を売り込む手法と言えます。
私も似た経験があり、ある賃貸物件に住宅ポータルサイトから問い合わせをして後日見学しようと不動産業者に来店したところ、昨日決まってしまったため見学できず、別の物件を進められました。(その不動産業者のモラルを疑いたくなりました)
2.なぜおとり広告は無くならないのか
以前からこの問題は指摘されており、宅地建物取引業法や不動産の表示に関する公正競争規約といった法律による規制はあるのですが、完全に無くなるまでは至っていない状況です。
おとり広告に対する問題として、見分けることが難しいことが挙げられます。私も不動産業界に身を置いていますが、プロの目から見てもそれがおとり広告に当たるかどうかは問い合わせをしてみないとわからないのが実情です。
しかし、この手法は一体誰かが得をしているのでしょうか。もちろんおとり広告を出している不動産業者にはメリットあります。一方、その物件を問い合わせをしてきたお客様、その物件情報を見て問い合わせをした他の不動産業者、そして何よりも勝手におとり広告に使われた物件のオーナー様がデメリットを被ってしまいます。また、これを機とした風評を考えれば賢い手法とは到底考えられません。
突き詰めると、その人・その不動産業者が何を第一に考えて仕事をしているかということではないでしょうか。不動産業者の中には完全歩合制で働いている方もおり、彼らのやり方を否定するつもりはありません。
しかし、お金だけでは人との関係をつくることは難しいでしょう。目先の利益ではなく、お客様に大して実直に向き合っていかないとビジネスとして長続きしないと考えます。
3.まとめ
オルテ地所開発㈱は(当たり前ですが)おとり広告をしません。
お仕事の依頼をいただいたお客様のことを第一に考え、メリット・デメリットの両方をご提示し、適法で適切な提案・アドバイスをしていくことをお約束します。不動産に関してのお悩みごとがありましたら、実直を売りにするオルテ地所開発㈱までお声がけください。