
「お隣とは昔からの付き合いだから大丈夫」が一番危ない? 先祖代々の土地に潜む『境界未確定』の時限爆弾と、相続前にやっておくべき現場の整え方
皆さま、こんにちは。オルテ地所開発の市ヶ谷です。
先祖代々の土地を守ってこられた地主様のご自宅を訪問させていただき、敷地の図面や登記簿を拝見しながらお話を伺うと、本当によくこのような言葉をお聞きします。
「お隣の〇〇さんとは子供の頃からの幼馴染みだし、親の代から何十年も仲良くやってきたからね。境界杭なんてわざわざ打たなくても、ブロック塀のあの辺りが境目ってお互いに分かっているから大丈夫だよ。」
長年のご近所付き合いと、お互いへの信頼関係。地域の中で温かい人間関係を築いてこられたこと自体は、本当に素晴らしいことです。
しかし、数多くの相続現場や不動産売買の最前線に立ち続けてきた私から見ると、「境界杭が入っていない(境界が確定していない)」土地をそのまま次世代へ残すことは、将来のお子様たちにとって最も重いトラブルの引き金を残すことと同じなのです。
「仲が良い親の代」から「面識のない子の代」へ変わる時
なぜ、境界が曖昧なままだと危険なのでしょうか。それは、相続が発生した瞬間に「当事者の関係性がリセットされる」からです。
親同士は昔からの阿吽(あうん)の呼吸で通じ合っていても、代替わりをして子供世代になると、お互いに別の場所で暮らしていたり、顔も合わせたことがなかったりします。
さらに深刻なのが、相続税の納税や資産整理のために「土地の一部を売却したい」となった時です。現在の不動産取引では、隣地との「境界確認書(筆界確認書)」に隣人全員の実印と印鑑証明書が揃っていなければ、原則として買主に引き渡すことができず、銀行の融資も下りません。
- ✔ 「そんな境界線は聞いていない。ブロック塀はこちらの敷地内にあるはずだ」
- ✔ 「親の代の口約束なんて知らない。納得できるまで印鑑は押せない」
- ✔ 「お宅の雨樋や木の枝がうちの敷地に越境しているから、まずそれを撤去してくれ」
印鑑が1つもらえないだけで売却手続きは完全にストップし、納税期日に間に合わなくなってしまうという現場を、私は何度も目にしてきました。
目に見えない「越境」という見えないリスク
現場を歩いていると、境界標がないこと以上に多いのが「越境(えっきょう)問題」です。
屋根の軒先や雨樋の上空越境、植栽の張り出し、古い万年塀や擁壁の地中食い込みなど、親御様がお元気なうちは「お互い様」で済んでいた問題が、代替わりを契機に激しい対立へと変わってしまいます。
境界管理における現場の鉄則:
「お隣と良好な関係が築けている『今』しか、境界協議の判はもらえない」
人間関係が温かい元気なうちに確定させておくことこそが、次世代への最大の贈り物です。
関係が冷え切ってからでは、測量への立ち会いすら拒否されてしまいます。だからこそ、「何事もない今」動くことが決定打となるのです。
親の代でしかできない「境界確定」と「家族会議」
境界の確定協議は、お隣同士の歴史や過去の経緯を最もよく知っている「親御様がお元気なうち」でなければ、スムーズに進めることは極めて困難です。お隣のご主人とお茶を飲みながら、「子供たちに迷惑をかけないよう、今のうちに杭を打っておこう」と切り出せるのは親御様だけです。
「うちの敷地、そういえばどこまでが境目か正確に知らないな……」
「お隣との間に境界杭があるかどうか、一度確認しておきたい」
私たちオルテ地所開発は、提携する土地家屋調査士や測量士の専門チームと一体となり、現地確認から家族会議での共有までトータルでサポートいたします。大切な土地を綺麗な形で次世代へ引き継ぐために、まずはご一緒に現地の確認から始めてみませんか?
将来の選択肢を、今のうちに一緒に整理していきましょう。
相続や不動産に関する小さなお悩みやご不安は、
どうぞお気軽にオルテ地所開発までお問い合わせください。
