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その不動産は10年後も大丈夫? 都市再生特別措置法の改正から考えるオーナー様の不動産戦略

売買

森 健

筆者 森 健

不動産キャリア9年

不動産の購入や売却を検討する際、専門的なこと、難しいことが多々あります。そんな時に頼りになれるようサポート致します。

都市再生特別措置法の改正から考えるオーナー様の不動産戦略



「今は入居者が入っているから大丈夫」

「今のところ家賃も下げずに済んでいる」

「売却すれば、それなりの価格になるだろう」


賃貸物件や土地を所有されているオーナー様の中には、このようにお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。


もちろん、現在の収益や市場価格を把握することは大切です。しかし、不動産は「今」だけを見て判断することができません。


人口が増えるのか、減るのか。駅周辺に人を集めるのか。商業施設やオフィスなどをどこに誘導するのか。こうした「街がこれからどう変わっていくのか」によって、将来の不動産需要も変わってきます。


今回は、2026年に改正された「都市再生特別措置法」をきっかけに、オーナー様が所有する不動産の「これから」を考えてみたいと思います。



都市再生特別措置法とは


都市再生特別措置法は2002年に施行された比較的新しい法律で、都市機能の高度化、居住環境の向上、防災機能の確保などを目的に制定されました。背景には少子高齢化、人口構造の変化、国際化などによって、従来の都市のあり方では対応しにくくなってきたことがあります。

簡単に言えば、
「人や企業が集まり、暮らしやすく、災害にも強い街をつくるために、国や自治体、民間事業者が街づくりを進めやすくする法律」と言えます。

2026年に都市再生特別措置法等の一部を改正する法律が成立・公布されました。今回の改正では、人口減少や高齢化が進む中で、地域の魅力を高めながら、住宅や業務施設などを適切な場所に誘導していくための新しい仕組みが設けられています。

例えば、地域の特性に応じて、
・オフィスなどの業務施設を誘導する
・古民家や歴史的建物などを活用する
・地域の公共空間を民間事業者と連携して整備・管理する
・防災機能を高める
といった取り組みが進めやすくなります。

「都市再生」と聞くと、大規模な再開発をイメージされるかもしれません。
しかし、今回の改正で重要なのは、これからの街をどのようにつくっていくのかという方向性が、これまで以上に不動産の活用と関係してくるということです。

ではこの法改正でオーナー様に何が関係するのでしょうか?
「法律が改正されたと言われても、自分のアパートや土地に関係があるの?」
そう思われる方も多いと思います。



法改正が与える影響は?

今回の改正によって、すぐに所有不動産の価格が上がったり、税金が変わったりするわけではありません。但し、長期的に不動産を所有するのであれば、その地域が今後どのような街になっていくのかを確認することは、これまで以上に重要になると考えられます。ここからは、オーナー様の不動産にどのような影響が考えられるのか、見ていきます。

①「人が集まる場所」と「そうでない場所」の差が広がる可能性

人口が減少していく中では、すべての地域を同じように発展させることは難しくなっています。
そのため自治体では、
「駅周辺に住宅や商業施設を集めよう」
「中心市街地に人を呼び込もう」
「公共施設を集約しよう」
といった街づくりを進めるケースがあります。

こうした地域では、将来的にも一定の住宅需要や事業需要が期待できる可能性があります。

一方で、人口減少が進み、都市機能の集約対象から外れる地域では、将来的に賃貸需要が弱くなる可能性もあります。

つまり、同じ市内であっても、
「これから人や企業を集めていく地域」
「人口や都市機能が縮小していく可能性がある地域」
では、将来の不動産需要に差が生じる可能性があります。

② 古い建物も「活用する」という選択肢がある

築年数の経過したアパートや店舗、古い住宅などを所有されている方から、
「もう古いから建て替えるしかないのでは?」
「この建物では、もう収益を上げるのは難しいのでは?」
というご相談を受けることがあります。

もちろん、建物の状態によっては建て替えが必要なケースもあります。
一方で、今回の改正では、地域の歴史や文化などの魅力を生かすため、既存の建物を活用しやすくする仕組みも設けられています。

建物によっては、
・リノベーションして賃貸する
・店舗や事務所として活用する
・地域に必要な施設へ用途を変える
・古い建物そのものの魅力を生かす
といった選択肢が考えられる場合があります。

もちろん、実際にどのような用途が可能なのかは、用途地域や建築基準法、自治体の条例などを確認する必要があります。

「古い=価値がない」と決めつけるのではなく、「この地域ではどのように使うと価値を生み出せるのか」という視点が大切です。

③ 売却を考えるときも「現在の価格」だけで判断しない

不動産を売却する場合、多くの方が気になるのは、
「いくらで売れるのか?」
ということだと思います。

もちろん、周辺の成約事例や地価、建物の状態などから現在の市場価格を把握することは重要です。
しかし、もう一つ確認しておきたいのが、
「この土地や建物を、将来どのように利用できるのか」
という点です。

例えば、
「今は古い建物が建っている」
「現在は空き店舗になっている」
「駅から少し離れている」
といった理由だけで、価値を判断してしまうのは少しもったいないかもしれません。

自治体が今後その地域を、
「店舗やオフィスを誘導したい」
「観光や地域交流の拠点にしたい」
「既存建物を活用して街を再生したい」
と考えているのであれば、将来的な活用方法が広がる可能性があります。

逆に、将来的に人口減少が進むことが予想される地域であれば、賃貸経営を続けることのリスクを早めに考えておく必要があるかもしれません。

だからこそ、
「いくらで売れるか」だけではなく、「この不動産を今後どうするのが良いのか」
という視点で考えることが大切です。


オーナー様は何を確認すればいいのでしょうか?

所有されている不動産について、まず確認していただきたいのは次の3つです。

① 立地適正化計画
自治体が将来の街づくりをどのように考えているのかを確認するための重要な資料です。
住宅や都市機能をどこに集めるのか、防災上どのような地域づくりを進めるのかなど、その地域の将来像を知る手掛かりになります。

② 所有不動産がどの区域に入っているのか
立地適正化計画では、居住誘導区域や都市機能誘導区域などが設定されている場合があります。
今回の改正によって、業務施設などを誘導するための新たな仕組みも設けられます。
「自分の所有している土地は、どのような位置付けになっているのか?」
一度確認してみることをおすすめします。

③ 自治体が「その地域をどうしたいのか」
区域の名称だけを確認して終わりにするのではなく、
「この地域には今後どんな施設を誘導したいのか」
「人口を増やしたいのか」
「商業・業務機能を集めたいのか」
「防災面でどのような取り組みを進めるのか」
といった、自治体の具体的な方針を見ることが重要です。


「売る・持ち続ける・活用する」どれが正解?

不動産を所有していると、
「売った方がいいのだろうか」
「このまま持っていた方がいいのだろうか」
「建物にお金をかけて改修した方がいいのだろうか」
と迷うことがあります。

しかし、必ずしも一つの答えがあるわけではありません。
例えば、
◇賃貸需要が今後も期待できる → 保有・改修を検討
建物は古いが地域の将来性が高い → 用途変更・リノベーションを検討
人口減少が進み、賃貸需要の先細りが懸念される → 売却を含めて検討
というように、不動産の状況と地域の将来を合わせて考えることが重要です。

大切なのは、
「今どうするか」だけではなく、「10年後、20年後にどうなっている可能性があるか」
を考えることです。

不動産の「これから」を一緒に考えてみませんか?

オルテ地所開発㈱では、現在だけではなく未来ことも踏まえて、オーナー様の頼れるパートナーとして最善のご提案を行ってきた実績があります。

未来はどうなるか誰にもわかりません。だからこそ可能な限りの検討と対策を行っていくべきではありませんか?

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