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金額だけでは損をする!? 解体業者選別の考え方

売買

森 健

筆者 森 健

不動産キャリア8年

不動産の購入や売却を検討する際、専門的なこと、難しいことが多々あります。そんな時に頼りになれるようサポート致します。


古くなった自宅を売却することになった場合、建物を残すよりも解体した方が高く売却できる可能性があります。その際、解体業者に依頼することになりますが、皆様はどこを重視しますか? やはり金額でしょうか?

先日あった事例で、お客様が自宅を売却するため、建物を取り壊すことになりました。そのお客様は初めての解体とのことで、工事内容や金額が適正かどうかを判断できなかったため、比較検討するために解体業者A社とB社の2社に見積もりを依頼しました。
見積書上の内容はほとんど一緒ですが、金額はA社よりもB社の方が安かったため、お客様はB社に依頼することになりました。

実際に解体工事が始まってみて思ったことは、B社の仕事はかなり雑!ということ。いくつか例を挙げます。

・事前の近隣挨拶を怠る
解体工事を着手する前、解体業者が近隣に挨拶に訪問、もしくは最低限お知らせを投函することは一般的と認識していましたが、このB社は解体現場に隣接する一部の方に訪問することを怠りました。理由を聞くと、郵便ポストがどこにあるかわからなかったとのこと。。。実際はその方の自宅の門のところにわかりやすく設置してありました。信じられません!

・施工が荒い
解体工事の性質上、振動や音は避けることができません。それでも極力防ぐ努力はするべきだと思っています。しかし、B社は敢えて振動や音を出すようにやっていると思うほど荒く工事を行っていました。また、工事時間帯を事前に予告していた時間よりも超過して行ってしまったため、近隣からクレームが入る事態となりました。

・社内伝達ができていない
→B社の窓口担当者に事あるごとに注意や是正を依頼していたのですが、その内容が現場の方に伝わっていないことが多々ありました。窓口担当者と現場の方が意思が統一されていない感じで、こんな状態で大丈夫かと心配になるレベルでした。

不動産の売却する時、不動産業者が気を付けることの一つとして近隣の方との関係性があります。これまでの関係性だけでなく、今後新たに購入して住む方のことも考慮し、なるべく良好な関係性を保てるようにしています。しかし、上記のような解体業者だとどうでしょうか? 関係性を保つことができるでしょうか?

比較的仕事の難易度のせいか、世の中には無数の解体業者が存在しており、どこがいいのかの選別は難しいです。プロから見てもよくわかりません。
また、不動産を売却する立場からすれば、手放すものに対して費用を掛けたくない気持ちはわかります。しかし、金額だけで解体業者を選んでしまうと、後味が悪い形で終えてしまう可能性が高いです。結果的に金額の安さ以上に損をすることにあることは明白です。

今回の反省点は、解体業者を選定する段階でより強く上記事項をお客様に伝えるべきだったことです。当社としても高い金額で解体をしてほしい訳ではありません。適切に解体を行い、近隣に迷惑を掛けず、スムーズに仕事を終えてもらい皆が満足する結果になることが一番です。
このブログを読んでいる方で建物の解体を検討している方、これを教訓に金額だけで選択してはいけないことを是非認識してください。

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