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土地売却時の確定測量は今や常識!?

売買

森 健

筆者 森 健

不動産キャリア6年

不動産の購入や売却を検討する際、専門的なこと、難しいことが多々あります。そんな時に頼りになれるようサポート致します。


確定測量をやるかやらないか、メリット・デメリットは何なのか、気になる人はいるかと思います。オルテ地所開発㈱が土地や建物の売却の依頼を受ける際、売主様に対して確定測量を行うことを強くお薦めしています。敢えて費用をかけてこれを実施する理由をお伝えします。


1.確定測量の意味


確定測量とは、売却する土地に隣接する土地との境=境界を、土地の所有者がお互いに現地で立ち会って確認を行い、土地の広さを測ることです。
名称に「確定」とある通り、この測量図面があるということは、隣接する土地との境界が全て確定することを意味しており、今後境界に関してトラブルに発展する可能性がないと言えます。
当社がこれを強く進める理由がまさにこの点です。不動産の売買は想定外のトラブルが発生する可能性があり得ます。特に隣地との境界に関するトラブルは非常に煩雑で、後々まで続くことも想定されます。事前に防げる手段があるのであればこれを使わない理由がありません。一番のメリットと言えるでしょう。


2.確定測量の実施期間・費用


確定測量は国家資格である「土地家屋調査士」の業務となります。有資格者に依頼することで、現地での測量、図面の作成、隣地所有者との立ち合い・交渉、行政への申請手続きなど、確定測量に関する業務を全て請け負ってもらえます。
土地の大きさや接する隣地の所有者の数にもよりますが、着手から2ヶ月前後で完了することが多く、費用は50万円から100万円を要します。費用面はデメリットになってきます。


3.地積測量図とは異なる図面


確定測量の成果として作成される「確定測量図」と似た図面として「地積測量図」というものがありますが、意味合いが異なっています。

確定測量図は前述のとおり、隣地との境界が確定しているのに対し、地積測量図は隣地との境界が確定していないことがあります。特に2005年3月の不動産登記法の改正より前に作成された地積測量図は確定測量を行っていない測量図の可能性があることから、境界が確定していないケースが存在します。

また、技術の進歩により、近年作成された確定測量図の精度は非常に高いのに対し、地積測量図の中にはかなり精度が低く、不動産の取引に使用するには危険なものがあります。

余談ですが、以前ある土地の取引の際に古い地積測量図が残されていたため確認したところ、寸法の単位に”尺”が使われていました。これを基に取引をすることになった場合、土地面積について表記上と実際が異なるというトラブルが想定されます。



まとめ


昨今は不動産を購入する方も確定測量を行っているかどうかを事前確認し、実施していないのであれば取引完了までに売主側で実施することを要望してくるケースが多くなってきています。費用は安い金額ではありませんが、確定測量を行わなかったことで後の境界のトラブルに巻き込まれることを考えれば、十分に意味のある経費だと私は思います。

オルテ地所開発㈱ではこれまでの売買の経験を踏まえ、土地を売却する際に必要な手続きやその意味について親切丁寧にご説明し、納得していただいた上で売却していただけるよう努めております。確定測量を実施するか悩んでいる方、隣地の方と境界の問題で困っている方、お気軽にご相談ください。

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